WORKS

【vol.1】拝啓、空の中より

≪あらすじ≫ 

時給2500円の高時給バイト。

わたしはこの壁の前で、《何か》の到来を、じっと「待って」いる――。


ある壁の前で、何か異常が起きないか〈待つ〉高時給バイトをする主人公・直海(ナオミ)。

暇を持て余す彼女は、周囲に誰もいないことをいいことに、ひとり妄想上の存在・ちゅんと時間を潰す。2人は「一緒に帰る」ことを誓いあって、ここへ来ていた。そこへ突如現れたのは、正体不明の男・ゴトウ。彼は、壁の中に置き去りにされた金品や思い出の品を外に持ち出すことで、生活を成り立たせているのだったーー。

ーー《あの日》から、私の中には大きな空白がある。きっとこれからも、それを抱えて生きていく。

【vol.2】そこはかのばしょ

≪あらすじ≫ 

事務所の炎上商法により、「痛快な昼ドラ的展開」を描く若手脚本家として一躍有名になった清瀬 流は、

新作を執筆するべく、しばらく帰っていなかった地元に帰還する。

そこで見つけたのは、どこか見覚えのある、ぽっかりとした空き地だったーー。


そこは、かの場所。そこはかの場所。

【vol.3】その夜は身に染みたか

炭鉱夫のイーサンとヴォルは、

古びた廃坑に存在する隠し通路《鼠の隠し路》を見つけ出し、《街を棄てる計画》を実行する。

しかし、二人が通路を辿ろうとしたとき、そこには立ち塞がる影が。

それは、炭鉱主の娘・フレイアだった。


「この通路の行き先を、わたしは知ってる」──。

そう語る彼女の思惑とは…。