第2回「オンライン戯曲読み合わせ」
皆さんこんにちは。
のらくら主宰の谷口です。
「いつの間にやら7月ですね…え、怖ッ!(遅)」あまり話したことない人との世間話をひねり出そうとして、うっかり気づいてしまいました。助けてください。
そんなことはさておき。
ゴールデンウィークに引き続き、Web会議ツール・Zoomにてワークショップを行いました!
今回のテーマは、
「モノローグって、何だろう?」
というわけで、このようなプログラムで行っていきました。
【プログラム】
第1部 自己紹介
第2部 谷口由佳「モノローグって、何だろ
う?~古典の読み解き方~」
第3部 坂本樹 過去作品紹介
◎2,3部共に……読み合わせ▶︎ディスカッション
・参加者 8名
・進行 谷口(ノラクラフト)、坂本(オトズレ)
・書記 阿部えれに(オトズレ)
【第1部】自己紹介
これからは進行の私共含めて10名ほどですすめていけたらと思っております。
今回も、様々なところから参加者メンバーの皆さまにお集まりいただきました。
今のところ毎度九州の方にご縁があるので、オンラインってすごいなあと思っております。
第2回の方々は、最初皆さん緊張されていたご様子。自己紹介を経て、緩やかな雰囲気に!初めての人と話すの緊張しますよね、Zoomって。
【第2部】ノラクラフト
進行:谷口、阿部
今回坂本君と話し合い、彼の作品の主成分とも言える”モノローグ”を取り入れようと
決めましたが、正直なところ私自身の脚本の中心にモノローグを置いたことがありませんでした。そこで、今回は参加メンバーの皆さん同様、
「こいつ、一体何者なんだ?」
といったところを掘り下げていこうと思います。ずばばん。
”モノローグ”=mono+logue
今回扱うこいつ、皆さんご存時の通り分解するとこうなります。
monoーは、ギリシャ語monosが語源。「単一の」という意味。
logueはラテン語が語源のlogia「談話」という意味合いが込められています。logueを語源に
する英単語と言えば、logical などがあります。”筋道の通った”というニュアンスが含まれているんですね。
広辞苑を引いてみると、
モノローグ
=①演劇で、登場人物が相手なしに1人で語る台詞。独白。
=②登場人物が一人だけの芝居。独演劇。
とのこと。皆さんが認識している意味合は、どちらかというと①が多いのではないでしょうか。
◉モノローグ=独白?=ひとり台詞?
しかし、様々な舞台を見る中で、
”ひとり台詞”と言っても、一括りにしちゃいけないと思うんだよな…。
と常々思っていました。
街中でつぶやいたら道行く人に睨まれそうな分量の言葉の”吐露”が、劇世界の魅力。
しかしそれは、文字ではなく音から観客が意味をくみ取り、飲み込むことで成立します。
”場面によって観客の耳にどう響くか”、すなわち、”演者がどの声量で、口調で発するか”
が重要になってくるのではないでしょうか。
「上演を前提にしてみると、色々な種類の
”ひとり台詞”を見分ける必要があるんじゃないじゃないか?」
ということで、色々読み漁ってみたところ、
自分が無意識に別物として認識していたモノはこれだ!
と思った定義が存在していました。
ずばばん。
①モノローグ:
手短にいうと、観客の存在を気にせずボソボソ喋るひとり台詞。第四の壁の向こう側で発される、独り言のようなひとり台詞。すなわち「独語」とも呼ばれます。
②ソリロキー:
観客の存在を意識しながら発されるひとり台詞。第四の壁を飛び越えて観客側に投げ入れられるひとり台詞。役者が観客に個人の思いの丈を告白する、こちらが本来の「独白」。
谷口:
①「ハムレット」
◾️3幕1場 「To be or not to be...that is a question.」のシーン。
②「桜の園」
痴呆の役の、セリフの読み解き体験をしてみましょう!
◾️第1幕
◾️第4幕 ラストシーン
私は原千代海さん訳の、イプセンの戯曲 が好きです。これを機会に、みなさんも気になった古典戯曲を読んでみてください…!(何ポジ?)
【第3部】オトズレ
進行:坂本、谷口
モノローグ(こちらは、広義の意味で)が持ち味の坂本君の作風。
心情描写と、風景の描写が交互に織り交ぜられた台詞は、小説のようであり、
詩的なト書きのようでもあり…。
今回は坂本君の作品における ”モノローグ” がどのようなものか、
皆さんと一緒に体験しました!
□情景→予感→感情の”ループ”
□モノローグにおける、
音楽的アプローチ
□感情の内圧
□モチーフ変化
③「ビューティフル」坂本樹・作
いかがだったでしょうか。
谷口、坂本によるモノローグへのアプローチ。
身になるんだか身にならないんだかわかりませんが、
少しでも興味を持っていただけたなら、幸いです!!
■ノラクラフト×オトズレ「オンライン戯曲読み合わせ」
今後はゲストを招くなどして、続けてまいります。
「こんなご時世で、演劇仲間に出会いたい!何でもいいから戯曲を読みたい!」
そんな方にぴったりなワークショップです。
どうか今後とも、よろしくお願い致します!!
■ノラクラフト/HP
■オトズレ/HP
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